アルジェリア南部、サハラ砂漠の最奥部に横たわるタッシリーナジェール山脈。標高およそ二〇〇〇メートルのこの荒涼たる岩の台地に、紀元前六〇〇〇年から紀元前後まで描き継がれた数多くの岩絵(岩面画)が点在している。当時生息した動物や、人々の生活などがいきいきと描かれている。岩絵の数は、完全に明らかになってはいないが、北海道ほどの範囲の土地に、約二万点にのぼるといわれる。その存在が世界に知られたのは、一九五六年。
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フランスの探検隊の調査によってである。不毛の大地サハラに、太古の人類が高度な文化を残していたというニュースは、当時の人々を驚かせた。柱状の奇岩群が林立する壮大で不思議な自然とともに、複合遺産に登録されている。